こんにちは!wee広報です。この夏、弊社に「ART WORK サービス」という組織のエンゲージメントと個人のパフォーマンス向上を目的としたサービスが誕生しました。その企業オリジナルのアートを制作するこのサービス。開発ストーリーなどインタビューを通してお伝えします。

サービスの共同開発パートナーでもあり、第一号の導入企業でもある三井デザインテックのチーフデザイナー藤本裕助さんにインタビューしました。

アートワークプロジェクトのアートが設置されたのは、三井デザインテックの新本社三井デザインテックと三井不動産リフォームの統合機にした大事なタイミングでの本社移転プロジェクトでした。なぜアートが必要だったのか、お聞きしていきます。

広報 三井デザインテックの新社屋はどんなコンセプトでデザインされたのですか?

藤本さん 「CROSSOVER」というコンセプトです。社員一人一人の個性や専門性を掛け合わせるという意味を込めています。新社屋は『CROSSOVER Lab』と名付け、社内外の組織の垣根を超えた「協創」、働く人に「エンゲージメント」や「Well-Being」を促すことを目指した新しい働き方を実現するオフィスにしました。

広報 新社屋をつくるプロジェクトでは、藤本さんが空間デザインを統括されたと聞きました。どんな業務を担当されたんですか?

藤本さん 空間のデザインディレクターを担当し、設計者20名の統括しました。事務局に参加して役員やプロジェクトメンバーの人たちと協働しながら、目指すべき働き方のあり方を提示し、言語化していきます。それを解釈して空間設計に落としていくような業務です。

広報 すでに移転され社員さんが働いていると聞きました。実際に出来た感想はいかがですか?

藤本さん 今回、各エリアは「集中」「交流」などの目的があるのですが、事前の狙いどおりに自然と空間が活用されていたり、社員の生産性に寄与している様子を見ると嬉しくなります。「空間デザインを通じて人を幸せにできているか?」「UXを重視して作っているのか?」と何度も自分に問いかけていましたので、活用されることが重要だと思っていました。自然と働きたくなる場所になっているようで、このご時世ですが出社したがる人も多いんですよ。空間をご提供する会社としてショールームの役割も担っていますが、誇らしそうにお客様をご案内する社員の様子を見るのも嬉しいです。

広報 それは素晴らしいですね!そんな一大プロジェクトを通して、アートワークプロジェクトを弊社の代表・竹内と開発したのはなぜですか?

藤本さん もともと「会社員とフリーランスは何が違うのだろう」と考えた際に、「その会社が大切にしている文化に触れることや、それを通してコミュニケーションできること」では、と考えており、竹内さんとはオフィス移転を通してそれを実現するためにプロジェクトを支援してもらっていたのです。そんな中、コロナで会社に来る意味が変わり、オフィスを通して文化の醸成を実現し、会社へのエンゲージメントを高めるのに、アートが寄与するのではないかとプロジェクトの中で結論づけました。その会社の「らしさ」をアートで表現することができないかと考えたのです。

これは、お客様からもよく聞くニーズでしたので、それをサービスとしてご提供したらいいじゃないかと考えました。ショールームでもあるので、それをPRする場として目玉にもなります。

広報 どのようなアートが完成したのですか?

藤本さん 完成したアートは2つです。
まずは2階の共用部分に設置した移転コンセプト「CROSSOVER」を立体化させたアートです。「O」の部分に弊社の業務で発生する端材(絨毯やクロスなど)を使った色鮮やかなピースをはめこんでいます。そのピースには、従業員ひとりひとりのMY CROSSOVER PLAN(思い)が絵馬のように書かれています。毎日、このアートの前を通るので、そのたびに自身で書いたMY CROSSOVER PLANを思い出してもらいたいという想いを込めてつくりました。

そしてもうひとつが、たくさんの人が集う3階のコミュニティスペースに設置したアートウォールです。わたしたちの仕事はひとりでは決してできない。たくさんの人の技術が組み合わさることで価値発揮できます。その大切なDNAを忘れないために、多くの従業員から技術の象徴として弊社らしい仕事道具を集め、それらを組み合わせ、最後に上品に輝く銀鏡塗装でコーティングし、アートウォールとして仕立てました。この2つのアートはプロダクトとして美しさは当然ですが、従業員に弊社のDNAや想いを想起させる装置になって欲しいと願っています。

広報 このアートはどのような意味をもつものですか?

藤本さん 個々人の専門性や事業領域を掛け合わせる意味があります。新オフィスのコンセプトは「CROSSOVER」。合併する2社の強みや文化をクロスオーバー(融合・連携・共創)させ、世の中に新しい価値を創り出していくというのが新オフィスの狙いです。そのために、空間デザインでは「技を磨く」「感性を刺激する」「機能性の探究」をテーマにしました。この2つのアートに関してもそうしたコンセプトを形として表現したものになります。 

広報 かなり重要な意味のあるものなのですね。アートの制作プロセスで苦労した点はありましたか。

藤本さん アート制作を通して、新生三井デザインテックの新しい未来の思いを統合することです。新しい解を出すので大変でした。現在の延長線上ではありません。

広報 具体的には何が大変でしたか?

藤本さん 会社のMISSIONやVISION、事業や取り組みを「形」にするという「変換」にとても苦労しました。我々の個性はどんな「素材」なのか、どんな「色」なのか…根拠があり、なおかつその個性を語らずとも見る人に伝える。その回を導くことに苦労しました。

広報 逆に言えば、この移転のプロジェクトやアートの制作プロセスを通して、お互いの理解を深めることができたのですね。アートは2社が統合した象徴のようなものになったと思いますが、完成したアートを実際に見てどう思いましたか?

藤本さん 自分自身がハッとさせられる感覚があり、感動しました。かっこいいんです(笑)。完成度が高くて、オフィス空間と調和しているし、ひとつずつ細部にこだわりを感じます。アートを見るたびに、移転プロジェクトやアート制作のプロセスで議論してきた内容を思い出します。改めて、モノに残るっていいなと思います。

広報 モノに残る良さはどのようなものですか?

藤本さん 例えば「言葉」だと、その先のお客様に解釈を預ける必要があります。空間はつくった人に責任を持つことができて、その空間を通して人の行動の実現まで担うことができます。
社内の評判は良いです。大々的にオフィスツアーも実施する予定ですよ。
お客様がお越しになるたびに、社員が空間やアートについて自信を持って説明している姿を見かけます。

広報 空間のプロフェッショナルである御社に認めていただくのは、大変光栄です!社内でご評価いただく理由は何ですか?

 

藤本さん 評価が高いポイントは、落とし所のシンプルさ・わかりやすさ・モノとしての完成度です。新生三井デザインテックの文化をクロスオーバー(融合・連携・共創)させ、世の中に新しい価値を創り出していくというのが伝わりやすいアートになりました。アートを通して社員に思いが浸透しやすいし、複数の社員が製作プロセスに関わっているので愛着が持ちやすいです。絶対的に重要だったのはモノとしての完成度の高さで、We&Eの竹内さんにも口酸っぱく言いました。アートディレクターはじめ、広告美術のプロなどチームの力を集結してもらえて、細部までこだわって製作いただきました。

広報 エンゲージメント、文化の醸成が元々の問題意識でした。それはアートを通して実現されましたか?

藤本さん 実現はこの先に我々がしていくことですが、スタートラインに立てたと思っています。意識せずとも、個々の社員たちが空間を自然に活用していることで感じたことです。かつ、社外の人たちにアートに込められた意味を説明することで、自分たちの文化や大切にしたいことの理解にもつながります。

広報 最後になりますが、アートワークプロジェクトはどんな企業に導入をお勧めしたいですか?

藤本さん モノを持たない会社や、リモートワークも多くオフィスを持たなくなっている会社ですね。メーカーは割と、自社の「モノ」があるので共通認識を持ちやすいと思うんです。モノを持たないサービスを提供する会社は全員が共通したモノを思い浮かべることは難しい。アートというモノで会社の文化を可視化したり、知ってもらうトリガーになるのではないかと考えました。

 

広報 お話しお聞かせいただき、ありがとうございました。空間作りのプロフェッショナルが認めたサービスだと思うと、非常に誇りを持てます

聞き手:榎本淳子

wee広報担当/ごきげんな環境が個人のパフォーマンスを最大化すると信じています。オープンイノベーションサービスの事業開発と二足のわらじ。「weeはプロ集団の集まりなのでとっても刺激になります」趣味は、娘・息子のように可愛がるわんこを愛でること。